CONCEPT
コンセプト
テチテト
木工所ものがたり
とある木工所の片隅、
ボクらは生まれた。
ワタシはテチ!
しっかり者の黒トラ毛の女の子
ボクはテト!
少し怖がりだけどヤンチャな茶トラ毛の男の子
ご主人はこの人。
この木工所の家具職人だ。
おいしいご飯もくれるし、
いっぱい遊んでくれるし、
とっても優しい人。
ある日、ご主人の家具で遊んでたら
怒られちゃった…
お客さんのだからね。ごめんなさい。
でもね、その夜。
楽しそうに遊んでいたからって
作ってくれたの!ボクたちの遊び場を!
それが、猫のための木工所のはじまり。
Chapter 1
猫棚の誕生!
ワタシはご主人が大好きなんだけど、
仕事したり調べものをしたりすると
あの家具からずーっと離れなくって。
だからワタシはあの家具を提案したの!
“ご主人の本も置けて、
ワタシが通れるトンネルがあって、
本で通れない所はステップをつけてね。
大きさは・・・色々欲しいな”
“ボク、トンネルも高いところも
大きいのも大好き!”
「なるほどね。作ってみるよ!」
「できたよ!
こんなのはどうだい?」
“いいじゃん!
これならご主人もワタシたちも一緒に使えるね!”
“ボク、もーっと
広くて大きいのがいい。”
「テトはそう言うと思って、
大きいサイズと階段の形を作ったよ。
これを横に並べると・・・・」
“テチ!見て見て!大きくなったよ!!”
“そうか!組み合わせれば色々楽しめるのね!
さすがご主人!”
こうして、ご主人は、ボクたちの希望どおりの
キャットタワーを作ってくれたんだ。
Chapter 2
BOX型なんてどう?
ワタシは考えながら
上ったり下りたりするのが大好き。
だから、今はこの高さまでとか考えるんだけど。
テトはいつも何も考えずに上るから
途中で怖がって、ワタシを呼んだり。
テトが気になるから提案したの
“ご主人、次はテトが思いっきり遊べる
家具が欲しいの。
テト本当は怖がりだから、高いところが
得意じゃなくって。”
「そうだね。
テトもテチもまだ子猫だからね。作ってみるよ」
“ありがとう!
あのね、ボク高いところも好きなの。
今は・・ここが高いところかな!
あと、隠れるのも好きだし、窓も好き!”
「あははは。二段目だね。」
「テチ〜テト〜こんな感じ?」
“テチ!これ、追いかけっこもかくれんぼも
出来るよ!すごく楽しい!”
“この2種類の窓はワタシが選んだの。
小さい窓だから隠れることが出来るし、
こっちは
寝ころんだ時もBOXの外が見えるでしょ?
ボウルは透明なんだけど、
なんだか箱の中に居るみたいで楽しいの。”
「テトは今は2段目だからこの形だね。」
「3段目に上りたいときは、このBOXをここに
取付けて。こうやって増やす事もできるし、
形を変えることも出来る。」
“これアスレチックみたいで楽しいね!
ご主人ありがとう!”
“おぉ!? 良いの作ったなあ。”
“野良さん!こんにちは。これ良いでしょ。”
野良さんは地域の事をよく知っている。
強面だけどいろいろ教えてくれる頼りになる
おじさん。
“その低い2段のやつなら2丁目の爺さんでも
上り下りできそうだな。
さっきパトロールで会ってきたんだが、
他の猫たちはタワーで遊べても、爺さんは
高いところはもう上れんらしい。”
Chapter 3
箱型もありだね!?
野良さんはいろいろなことをよく知っている。
だからボクたちは野良さんの話しを聞くのが
大好きなんだ。
“ねぇねぇ。野良さん。
みんなは何をして遊んでいるの?”
“遊び?そーだなぁ...。
そう言えばテトのようなヤンチャな3兄弟が
主人の留守中、遊びに夢中で部屋を荒らして
その時に見つけたおやつを全部食っちまって
帰ってきた主人に怒られてたぞ。”
“考えて遊ばなきゃ。でも・・・そうか!”
“ご主人!ご主人!
次は扉付のボックスを作ってほしい!”
「扉付きかぁ〜面白そうだね。
猫棚の時作ったBOXを使って作ってみようか。」
「いろいろなBOXを
作ってみたよ。」
“ご主人!これもトンネルみたいに出来るね!
ボク大好き!”
「猫棚のBOXをこの中からも選べるし、横に置いて
ステップやレイアウトを変えたりもできるよ。」
“ご主人。これも組み立て出来る?”
「もちろん!この穴にこの木ダボをはめ込んで
この上にもう一つのBOXを積むと。
ほら、上にBOXを組むことが出来た。」
“ほんとだ!ご主人ありがとう!
テトすぐに箱に隠れて寝てしまうから、
これでご主人も扉を開けてテトを見つけやすく
なったね!
この通り穴のないBOXも一緒に置けば
ご主人の物や私たちの掃除用品とかを入れて
おけばすぐに使えて助かるでしょ?
あの3兄弟のおやつも隠せるよ!”
「ははは。テチありがとう。たすかるよ」
“これ、楽しいね!
また野良さんに見てもらおーっと。”
Chapter 4
キャットウォークできました!
“テトテチ!あのBOXありがとうよ!
あの三兄弟も主人も喜んでたぞ!”
“野良さん!喜んでくれて良かったぁ。
ボクもご飯の時間にご主人が扉を開けて
起こしてくれるから助かってるんだ。
テチがボクの分まで食べちゃうからさ。”
“テチ、1丁目の角の家の壁にステップが
取り付けてあるんだが、そこの新入りの子猫には
ステップからステップが遠いらしい。
他のヤツらにはちょうど良いから何かあいだに
良い板を作ってくれないかって依頼があったぞ”
“あいだにか・・・。
わかった野良さん!考えてみるね”
野良さんが帰ってから
工場の中でずーっと
考えていたんだ。
“高いところには
この爪とぎだよねー”
“でもテト、それは2段目しか行けないよ。
上に行きたい時は・・・。
そうか!ご主人!これを作って!”
「OK!楽しそうだね〜」
「これでどうだい?
前からテチに頼まれてたステップも
作ったよ。
これに取付けるね。
高さは・・・低いところにしようか。」
“ご主人大好き!このステップもこのステップも、
頼んだとおりだね!”
“テト。渡ってみて!”
“テチ・・・このはしごこわい。”
“じゃあワタシが。
これ、はじめは怖いけど慣れたら楽しいよ!
ほら、上れた!
テト下見て!ご主人が見えるでしょ?”
“テト!ほら、これもこれも!”
“テトはまずは、このノゾキアナからね”
“テチ!まってまって、はやいよ。”
“野良さんも子猫ちゃんも喜んでくれるよね!”
Chapter 5
6BOXってなに?
“テチ・・・この猫ボウル落ちつくねぇ。
ふわふわタオルなくてもボクもう平気だよ!”
“ワタシたち、大きくなったらもっともっと
高いところに上れるのかなぁ。”
“もっと高いって・・・
昨日トラックに家具を
いっぱい積んでたね。
積み木みたいだったけど
あれならボクも上れると思うよ。”
“積み木かぁ・・・。
そうだ!ご主人とこに行ってくる!”
「テチ~できたよ!
素敵だろ〜♪」
“なになに!テチなにこれ!”
“これはねワタシたちの積み木!
6個の箱で出来てるから6BOXね!”
「ほら、仕上げにこれをはめ込んで・・・
テトのお気に入りの場所が出来たね。」
“いろんな大きさの箱があってデコボコだから
これもアスレチックみたいで楽しいね!
1番上に猫ボウルがある!
いつもより高いけど・・・
もう下が見えても平気だからね!”
“これは大きい箱のなかに5つの箱を
収納できるからお片付けも出来るんだよ”
“お片付け?いやだ!ずっとここにいる!
・・・ねむい。”
Chapter 6
突っ張り式だってあるよ!
“よお!テチ。
テトは相変わらずボウルで寝てばっかだな。”
“野良さん、こんにちは。
野良さんは猫ボウル好き?”
“乗ってはみたが、オレはこうやって動く方が
好きだ。ずーっとボウルにはまりながら
パトロールは出来んからなぁ。
行く先々で寝る方がオレには合ってる。”
“そうだね。野良さんがパトロールに来て
くれるのをみんな楽しみに待ってるからね。”
“そうだ、テチ。ここで狭い場所でも使える
タワーはあるか?
成人猫なんだが高いところに上りたいが、
壁に棚が置いてあってステップも取付けられん
らしい。
あの電柱みたいなやつでいいんだが。”
“でんちゅう?”
“ご主人!こんなのはつくれる?
ここはまるくして、動かせて・・・”
「任せて!作ってみるよ。」
「テチ、これはどうだい?」
“ご主人!すごいよカッコイイ!
ステップ板に猫が彫ってある!可愛いね。”
「滑り止めように掘ったんだ。それから
ステップを左右に動かせるようにしたよ。」
“これこれ!これで場所によってステップが
ぶつからないようにできるからね。”
“テチ、これ・・ボクたちには高すぎるよ。
届かない。”
“大人用だもの。ワタシたちが大きくなるまで
猫棚の横やキャットウォークの道に猫ポールを
突っ張ってもらおう。”
「これは天井まである長いものだからね。
しっかり取付けるまで遊んじゃだめだよ。テト」
これがこの木工所のはじまりのお話し。
ボクたちはこれからも、
みんなのための遊び場を作っていくよ!